第273章

丹羽光世はスマホを島宮奈々未へ差し出しながら、ぽつりと言った。

「義父さん、今ごろは一銭も動かせないはずだ。天瀬姫奈が地煞を押さえて藤原邦達と組んで、あんなデカい盤面を回すには金がいる。裏で燃やしてる額が桁違いだ」

神様同士の喧嘩ってやつは、燃えるのも何億、何十億単位だ。

島宮奈々未は眉を寄せた。

「父さんのお金……天瀬姫奈に?」

「奈々が受け取らなかった。だったら、他に誰に渡す?」

島宮奈々未は一気にしょげた。

「最初から私が受け取っておけばよかった……。あの子、丹羽家に楯突く資金なんて持てなかったはずなのに」

「人は、腹を括ったら百通りの道を探す」丹羽光世は淡々と言う。「...

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